「ローマの休日」が世に送り出されてから50年。今年はデジタル・ニューマスター版というものも公開されたが、バージョンはさておき、この映画を観たことがあるという人は多いだろう。タイトルどおり、作品の舞台はローマ。現在では、主人公であるアン王女の歩いた場所を訪れる観光ツアーなども多く、いつもたくさんの観光客で賑わっている街である。
映画の舞台としてよく知られているのは、スペイン広場。アン王女がスペイン階段でジェラートを食べる場面はあまりにも有名である。ちなみに、スペイン広場の近くにあるジェラート屋さんには気をつけよう。観光客が注文の仕方を知らないのをいいことに、特大サイズのコーンにいくつもの種類のジェラートをのせて、かなりの代金を請求することがあるのだ。注文するときは、まず、コーンの大きさの種類と値段を確認してからにしよう。
物語の中で登場するもうひとつの有名な場所は、サンタ・マリア・イン・コスメディン教会である。ここで、新聞記者のジョーが真実の口(海の神トリトーネの口)に手を噛まれたふりをして、アン王女を驚かせた。ところで、この真実の口、もともとはマンホールのフタだったという説もあるが、道路に神様の顔があっては、なんとも歩きずらそうだと思うのは私だけだろうか…。
初公開から50年経った今年、ローマを訪れた。驚いてしまうのは、半世紀が過ぎても、街の姿が変わっていないことである。もちろん、ブティックやレストランなど、細かいところを見ていけば、ローマも常に変わりつづけてはいるだろう。しかし、スペイン階段やサンタンジェロ城といった建造物は、本当に映画に出てきたのと同じ様子でそこに存在し続けているのである。ローマは同じ大都市とは言っても、六本木ヒルズなど新しいビルが次々と建設される東京とは全く違ったタイプの街なのだ。
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