映像翻訳|海外のテレビ番組や映画の映像翻訳を仕事にするための学校です。多くの修了生、受講生がドラマ、アニメーション、ドキュメンタリー番組など多方面で活躍しています。



  ★当サイト初!!公募ライターによる1作品同時紹介★「デス・プルーフinグラインドハウス」
9月に開催した映画館鑑賞券プレゼント企画に応募して見事チケットをゲットした3名の方が、実際に映画を見て紹介文を寄稿してくれました。
さらに翻訳センターの藤田庸司も映画に感銘を受け、投稿を決意。かくして次の4つの紹介文が出揃いました!
「デス・プルーフinグラインドハウス」、あなたならどう見ますか?
 
backnumber

Vol.18
「デス・プルーフ in グラインドハウス」

by 藤田庸司
翻訳センタースタッフ

DJ・タランティーノのスピード感覚
クエンティン・タランティーノの映画について考えるとき、僕はいつもクラブDJを連想する。自分の好きな曲を愛情とスキルでつなぎ合わせ、独自のグルーヴを生み出し、オーディエンスを楽しませるクラブDJ。タランティーノは映画界という巨大なクラブのDJだと思う。
「レザボア・ドッグス」、「パルプ・フィクション」、「キル・ビル」、彼は幼少の頃より見続けてきた愛すべき名画のエッセンスを巧みにミックスし、ジョーク、セックス、バイオレンスなどで味付けすることで、クールでスタイリッシュな作品を作り上げる。その名人技は3年ぶりの新作「デス・プルーフinグラインドハウス」でも健在であった。さらに今回は“スピード”という、これまでのタランティーノ映画にはなかった要素が盛り込まれ、進化さえ感じるほどだ。
作品名にある“グラインドハウス”とは70年代にアメリカで流行った、B級映画を3本立てなどで上映していた映画館のこと。劇中のファッション、音楽、セリフ、カメラワーク、役者(カート・ラッセルファンの方、スミマセン…)など、至るところに“B”へのこだわりが感じられ、その徹底振りたるやあっぱれだ。これぞ「A級の輝きを放つ、究極のB級映画」である。とはいえ、字幕翻訳者という立場からして気になった点が一つ。タランティーノ映画ではおなじみの、ダラダラとくだらない会話が続く例のシーン。流れを作るものが“会話”なだけあって、シーンを生かすも殺すも字幕翻訳者の腕にかかる。今回はイマイチ。やはり、クールに決められるのは、今のところN・T氏しかいない。