映像翻訳|海外のテレビ番組や映画の映像翻訳を仕事にするための学校です。多くの修了生、受講生がドラマ、アニメーション、ドキュメンタリー番組など多方面で活躍しています。



  ★映画クロスレビュー発表★公募ライターが1作品を合同で紹介!「プラネット・テラーinグラインドハウス」
9月に開催した映画鑑賞券プレゼント企画に応募して見事チケットをゲットした3名の方が、「デス・プルーフ」に続き「プラネット・テラー」の紹介文を届けてくれました。
ロドリゲス監督が映画への愛を炸裂させたこの傑作アクションに触発された、愛のあふれる紹介文ばかりです!
 
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Vol.22
「プラネット・テラー in グラインドハウス」

by  山田裕子
2007年4月期基礎Iコース修了

最も過激で最もやさしい女性映画
ロバート・ロドリゲスが実は「女性にやさしい映画」を作る監督だったことに、この映画を観て初めて気がついた。血と内臓がこれでもかと画面を飛び交う中、ひとクセもふたクセもあるキャラクターが繰り広げる荒唐無稽なこのアクション劇を見て、世の映画評論家たちは、間違ってもこの映画を女性にはオススメしないだろう。しかし私はこの映画で不覚にも涙してしまった。あまりのバカバカしさにお腹がよじれるほど笑って出た“笑い涙”であると同時に、ロドリゲスに対する、女性としての“感謝の涙”でもあったのである。そういえばロドリゲス監督作品で、同じく人が死にまくるおバカアクション&スプラッター満載映画「フロム・ダスク・ティル・ドーン」でも、ジュリエット・ルイスがいい味出してたなぁ…。
「プラネット・テラー」のヒロインであるゴーゴーダンサーのチェリーは、恋人と別れたばかり。毎夜のショーで得意のダンスを披露しても、劇場の支配人にはちっとも気に入ってもらえない。ゾンビとの死闘が始まるその日まで、惨めでちっぽけな自分の存在を嘆く日々を送っていたのである。シチュエーションこそ違え、この種の焦燥感は女性なら誰もが一度は味わったことがあるのではないだろうか。やがてゾンビに片脚を食いちぎられながらも絶望することなく、義足代わりにマシンガンを装着して戦い続けるチェリー。そんなあり得ない状況の中で命をかけて奮闘するヒロインを、私たちはいつしか心の底から応援するようになる。ロドリゲスはそういう私たちの思いに、最高にハチャメチャな、そして最高に爽快なエンディングで応えてくれるのである。 そんなわけで私は、恋に仕事に悩みつつ、愛されメイクと可愛い巻き髪でがんばっている女性たちにこの映画をオススメしたい(ただし、スプラッター系ホラーもケラケラ笑って見られるたくましい女性に限る!)。理想どおりにいかないことばかりの日ごろの鬱憤を、チェリーがマシンガンでブッ放してくれるに違いない。