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Mr.DOBASHI no テキサス映画通信

”Houston, we have a problem!(3)

Dobashi Shuichiro 土橋 秀一郎


Backnumber

Houstonは10月末まで暑い日が続きますが、映画の方は「秋の商戦」が始まるところ。特に今年はロマンスものが中心とあって、先週も地元紙が"Fall In Love"などと称して特集を組んでいました。なにしろこの時期に、ハリソン・フォードとクリスティン・スコット・トーマスが「Random Hearts」で飛行機事故でお互いのパートナーを失い、ケリー・プレストン(!)をパートナーにケビン・コスナーが、「For Love Of The Game」で40才のデトロイト・タイガースの投手として、最後のマウンドに立つのです。コスナーは「ワイアット・アープ」、「ウォーターワールド」、「ポストマン」と、大作は黒星続き。しかし予告編で感動した私は、この「For Love Of The Game」が大ヒットになる予感がしています。(それに、「Jack Frost」のケリー・プレストンは信じられないくらい可愛かったぞ!)

さて今回は「サマームービー」の後半戦から10作品をレポート、評価は10点満点だ。

1.The General's Daughter: 7点

(出演: ジョン・トラボルタ、マデリーン・ストウ、ジェイムズ・クロムウェル)
小説好きならネルソン・デミルの原作は迷わず買い。陸軍基地内で起こった将軍の娘の殺人という重いテーマに、 トラボルタが適度なテンポを、クロムウェルが更に重厚さを加えている。それにしても、オスカー受賞後(「ベーブ」 の農夫役)のクロムウェルはいいぞ。「LA コンフィデンシャル」を見よ)。対照的にトラボルタのオスカー狙いは見え見えで、クサい。でもこの作品は○。
http://www.generalsdaughter.com/

2.Deep Blue Sea: 7点

(出演: サミュエル・L・ジャクソン、トーマス・ジェイン)
まずジャクソンの唐突な消失シーンが笑える。それからその他の「あまりよく知らない俳優たち」が頑張る。頭の切れる鮫たちはジョーズよりスピードがあり、海底基地という設定も「閉塞感」があって怖さを増幅する。「閉塞感」はアクションものやパニックものには重要な要素で、「ダイハード」が面白いのはこれがあったから。「ジョーズ」というより、「ポセイドン・アドベンチャー」をイメージした作りですね。もちろん話題の「タイタニック」セットの破壊シーンも見られるぞ。一応レニー・ハーリンは復活としよう。奥さん(ジーナ・デービス)を使わなければまだまだイケるぞ。
http://www.deepbluesea.net/

3.The Iron Giant: 9点

(声の出演: ジェニファー・アニストン、ハリー・コニック・Jr)
前回レポートで書いた通り、心が洗われるような傑作。 Don't miss it !

4.The Blair Witch Project: 4点

(出演: 知らない人たち)
この映画、日本でも結構話題になっているとか。実際に子供たちが被害者となった猟奇事件を追って、自分たちも行方不明 になってしまったアマチュア映画製作者たちに何が起きたのか? ドキュメンタリータッチのこの作品を、こちらの映画評論家たちは世紀の傑作だと大騒ぎ。でも僕は買わない。つまらない恐くない82分間で、「何だこれ?」という感じ。話題性が先行して1億ドル以上も稼いでしまったが、後は彼等が無駄遣いしないことを祈るのみ。
http://www.blairwitch.com/

5.The Thomas Crown Affair: 7点

(出演: ピアース・ブロスナン、レネ・ルッソ)
1968年の傑作「華麗なる賭け」を「ダイ・ハード」のジョン・マクティアナンがリメイク。久々に良いリメイクを観せていただきました(去年の「サイコ」には死んだもんな)。美術品強盗を影で操るブロスナンと、それを追う保険調査官レネ・ルッソというストーリーは、丁寧で今風なアレンジを受けている。ビル・コンティのスコアには名曲「風のささやき」も入っているし、あの有名な「チェスシーン」もしっかり残してあり、ツボはすべて押さえてある。とは言え、今回主演の2人をマックイーンとフェイ・ダナウェイと比べるのは酷というもの。ルッソのオールヌードもこれでもかという感じでtoo much。そう言えば、「Austin Powers 2」にもチェスシーンのパロディーがありましたね。
http://www.mgm.com/thethomascrownaffair/index_adv_frame.html

6.The Sixth Sense: 7点

(出演: ブルース・ウィリス)
この作品のラストにはすっかり騙された。目が点というやつ。「ブルース・ウィリスの精神科医なんて観たくもないけど、一応押さえておくか」という程度だったので、いきなり後ろから刺された感じで、嬉しい誤算。思い出すと伏線もきちんと引いてある。ネタばらしをする気はないけど、日本の配給会社も他に売りようがないから、きっと「想像を超えた結末」とか何とか大々的に宣伝するだろうな。観て損はないまっとうな映画、しかし対抗馬不在とは言え4週連続のボックスオフィス第1位、興行収入1億4000万ドルは出来すぎ。
http://www.movies.go.com/sixthsense/

7.Universal Soldier: The Return: 4点

(出演: ジャン・クロード・バンダムとソルジャーたち)
ヒマで、バンダムは嫌いではないという理由だけで観てはいけない映画。次、行こう。
http://www.spe.sony.com/movies/universalsoldier/index1.html

8.Astronaut's Wife: 5点

(出演: ジョニー・デップ、シャーリス・セロン)
Houston Chlonicle紙いわく、「いっそRosemary's Space Baby"とでもしたら」。実際きついよ、こっちの評論家は。それでも演技力の確かなデップ、美しいシャーリス・セロン、それと題名に魅かれて観てしまいました。NASAがあり、近くに向井さんが住んでいるHoustonにいると、Astronautという言葉には魔力があります。でも結果は珍しいくらいに恐くないSFホラーで、今回は評論家の言い分が正しかった。
http://www.astronautswife.com/

9.Runaway Bride: 5点

(出演: ジュリア・ロバーツ、リチャード・ギア、ヘクター・エリゾント)
ご存知の通り「プリティー・ウーマン」のフルキャストによる露骨な2番煎じ。主演の2人は基本的に好きではないが、「プリティー・ウーマン」は割と評価してます。ケミストリーがありました。それに心優しきホテルのフロアマネージャーを演じたエリゾントが絶品。ところが今回はケミストリーもなく、エリゾントもつまらない役どころ。前作の「いいとこ取り」を狙った割には、いいところをことごとく外しました。タイトルだけ、上手いのは。
http://www.runawaybride.com/

10.Chill Factor: 6点

(出演: キューバ・グッディング・Jr、スキート・ウルリッチ、デビッド・ペイマー)
これもちょっと期待外れ。キューバ・グッディング・Jrは好きなんだけど、「冒険野郎マクガイバー」にも時々出てたし(関係ないか)。今回の役どころはアイスクリームトラックのドライバーで、10℃以上になると活性化する恐怖の生物兵器を運ぶ破目に。そう、早い話が「恐怖の報酬」のアクション・コメディー版。派手なアクションや特撮は大好きだけれど、この手の話の出来不出来は細かいアイディアの積み重ねがあるかどうか。それがが欠けてる。「隠し砦の三悪人」を観て欲しいですね。共演のスキート・ウルリッチはなじみがなく、読み方も正しいか不安。クリスチャン・スレーターを小さくしたような顔の人。
http://www.chillfactorthefilm.com/

という訳で、今回はここまで。今週はアルバート・ブルックスとシャロン・ストーンのコメディ「The Muse」を、来週は「For Love Of The Game」とトミー・ リー・ジョーンズの新作「Double Jeopardy」を観る予定。