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Mr.DOBASHI no テキサス映画通信

”Houston, we have a problem!(5)

Dobashi Shuichiro 土橋 秀一郎


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わがアストロズは3年連続でナショナル・リーグ中部地区優勝を果たしたものの、ブレーブスとのプレイオフは1勝3敗と完敗、格の違いを見せつけられたのでした。でもこの3ヶ月間のレッズとの猛烈なデッドヒートには一喜一憂、楽しませていただきました。ファンは35年間慣れ親しんだアストロドームに別れを告げて、新ドーム球場で始まる来シーズンに胸を膨らませるのであります。それにしても、ここHoustonに35年も前に世界初のドーム球場を建ててしまったのは、快挙としか言いようがありません。

映画の方はボックスオフィストップを快走中のトミー・リー・ジョーンズ主演「Double Jeopardy」を追って、ハリソン・フォードの「Random Hearts」が先週リリース。しかし、この2本はどちらも出来は今一つ。逆に期待以上だったのが、「Mystery, Alaska」と「Three Kings」の2本。今回はこの4本を中心にして7本立てだ。

1.「Double Jeopardy」 6点

(主演:トミー・リー・ジョーンズ、アシュレイ・ジャド)
今回のトミー・リー・ジョーンズにはがっかり。法学者くずれの保護観察官という役柄は、得意のタフでちょっとトボけたキャラクターには絶好なはず。なのに、なぜか退屈なセリフを吐きながら、殺人犯への復讐を企てるアシュレイ・ジャドの後を追うばかり。脚本も弱いが、ジョーンズも元気がない。でも、アメリカ人には相変わらず大受けで、興行的には大成功。一方のアシュレイ・ジャドは今が旬。「ヒート」で演じたバル・キルマーの妻あたりから頭角を現し、「コレクター」で初主演を果たした。「Late Show」にゲスト出演した彼女は、それはそれは美しかったぞ。
「Double Jeopardy」とは、「ある犯罪で誰かが有罪判決を受けたら、別の誰かがその犯罪で起訴される事はない」という意味の法律用語らしいのだが、TV弁護士のインタビューを聞く限りでは本作のストーリーは現実的ではないようだ。
(オフィシャルサイト: http://www.doublejeopardymovie.com/

2.「Random Hearts」 6点

(主演:ハリソン・フォード、クリスティン・スコット・トーマス)
こちらも残念ながら今一歩の出来。ハリソン・フォードはTVのトーク番組などに登場しても抜きんでた存在感があって、主演作には別格の感を受ける数少ない俳優。他にこういう存在感があるのは今はジャック・ニコルソンとトム・クルーズくらいかな。 で、今回は飛行機事故で妻を失う内務調査部の刑事、ところがちょっと傲慢でめめしくてあまり同情する気になれない。ストーリーもキャストも悪くないのだが、主役のキャラクター作りに失敗してしまったか。大統領でもジャック・ライアンでも誰でもいいけど、やっぱりハリソン・フォードは「おやじになったハン・ソロ」でいて欲しいと思うのである。次作ではミシェル・ファイファーと共演とか、期待してもいいのかな。
クリスティン・スコット・トーマスは好きですね。「イングリッシュ・ペイシェント」の浮気女は受けつけなかったけれど、「モンタナの風に吹かれて」では見とれてました。本作でも、同じ飛行機事故で夫を失う下院議員を知的にしっとりと演じてくれました。
(オフィシャルサイト: http://www.sony.com/randomhearts

3.「Mystery, Alaska」 8点

(主演:ラッセル・クロウ、メアリー・マコーマック、バート・レイノルズ)
これは今回のイチおし。ミステリイというのはアラスカの小さな町の名前で、ひたすら寒いところ。雪ばっかり。あまりに寒くて、人々の楽しみはアイスホッケーと×××だけ。ところが、ホッケーのレベルの高さが雑誌の紹介で有名になったことから、NHLのNYレンジャースを招いての親善試合が実現する事に。「なんだ、「ロッキー」のホッケー版か」とか言わないこと。ミステリイで盛んなポンドホッケーは屋外ホッケーで、しかも地の利がかなりある。あながち荒唐無稽でもない。地元の判事(バート・レイノルズ)が監督、シェリフ(ラッセル・”LA コンフィデンシャル”クロウ)がキャプテン、他にも天才高校生とか、きこりとか、判事の不祥の息子とかがメンバー。彼等は何もない町の唯一の誇りを賭けて、アイスホッケーの最高峰に挑戦するのだ。
マイク・マイヤーズとリトル・リチャードのカメオ出演も楽しめます。
(オフィシャルサイト: http://www.mysteryalaska-themovie.com/

4.「Three Kings」 7点

(主演:ジョージ・クルーニー、マーク・ウォルバーグ、アイス・キューブ)
湾岸戦争が終結して8年も経ってるんですね。この間誰もこの戦争をテーマにした映画を作らなかったのですか?
サダム・フセインの金塊を巡って一攫千金をもくろむのが、ジョージ・クルーニー、マーク・ウォルバーグ、アイス・キューブの3人の米兵。彼等は独特の楽観主義で金塊を追うが、次第にGulfの現実にさらされ、翻弄されて行く。斬新でリアルな戦闘シーン満載のブラック・コメディーで、「戦略大作戦」と「MASH」を足して2で割ったような豪快な面白さ。特殊部隊員を演じるジョージ・クルーニーはようやくハマリ役を得て、水を得た魚のよう。腕は立つが気が優しいマーク・ウォルバーグのキャラクターも(ほとんど前作「ビッグ・ヒット」のまんまだが)、際立っている。最近珍しい戦争映画の佳作でしょう。
(オフィシャルサイト: http://www.three-kings.com/

5.「Bowfinger」 7点

(主演:スティーブ・マーティン、エディー・マーフィー、ヘザー・グレアム)
少し前に、TVで「Saturday Night Live」25周年の特番があって、スティーブ・マーティン、ビル・マーレー、ダン・エイクロイド、マーティン・ショートなどなど懐かしい顔ぶれが揃っていた。それで思い出したのが、スティーブ・マーティンって昔は目茶苦茶面白かったってこと。「オール・オブ・ミー」とか、「リトル・ショップ・オブ・ホラーズ」のマッドデンティストとか。最近は「花嫁の父」とかおとなしい役が多くてちょっと敬遠気味だったけど、この作品は結構いける。マーティンはタイトルロールの貧乏映画製作者Bowfingerの役で、超大物俳優(エディー・マーフィー)に素人俳優を近づけ、隠し撮りだけで新作を完成させようと大奮闘。ストーリーに頼りすぎの感はあるが、エディー・マーフィーのあの笑いも健在で結構笑えます。マーティンは脚本も担当。
(オフィシャルサイト: http://www.bowfinger.com/

6.「Blue Streak」 7点

(主演:マーティン・ローレンス)
マーティン・ローレンスは日本では知名度が低いが、こちらではTVのコメディ番組「Martin Lawrence Show」を持つほどの人気者。数年前ウィル・スミスと共演した「バッド・ボーイズ」も大ヒットした。この作品も「Bowfinger」同様ストーリーが作品そのものを引っ張って行く。出所したローレンスは、ダイヤの隠し場所が今では警察署になっていることに唖然。刑事に成りすまして潜入したのはいいが、今度は誰よりも犯罪に詳しいことを買われて上司や部下に無理難題を押し付けられる。変装にマシンガントークとローレンスは芸達者なところを見せ、90分を飽きさせない。でも日本で公開されたら典型的な「2週間ロードショー」で終わりそうな気がするけど。
(オフィシャルサイト: http://www.sony.com/bluestreak

7.「Analize This」 8点

(主演:ロバート・デ・ニーロ、ビリー・クリスタル)
これは見逃していて最近PPVで観た。抱腹絶倒ものですね。ストレスで弱気になった泣き虫のマフィアのボスがデ・ニーロで、誘拐されて強制的にデ・ニーロのカウンセラーにされる精神科医がビリー・クリスタル。デ・ニーロのマフィアものは傑作ぞろいだけれど、今回はデ・ニーロの泣き顔が絶品、しかも何回も泣く。クリスタルは日本では不当な過小評価を受けていませんかね。ロビン・ウィリアムスと共演した「ファーザーズ・デイ」にしろ、デ・ニーロとの本作にしろ、受け手でいながら一歩も引かない。アカデミー賞の司会をやらせても、チェビー・チェイスやウーピーより遥かに上手い。単発のギャグで笑いを取るというより、終わってみると勝っているという感じ。並みの才能ではないですね。
という訳で、この作品は文句のつけようもなく、must−seeです。日本では「アナライズ・ミー」の邦題で11月公開とのことなので、くれぐれもお見逃しなく。
(オフィシャルサイト: http://www.analyzethis.com/


今週は、ブルース・ウィリスとミシェル・ファイファーが15年間の結婚生活を振り返る「The Story of Us」、ブラッド・ピットとエドワード・ノートン共演の「Fight Club」がリリース。う〜ん、いくら観てもキリがないぞ。