映像翻訳|海外のテレビ番組や映画の映像翻訳を仕事にするための学校です。多くの修了生、受講生がドラマ、アニメーション、ドキュメンタリー番組など多方面で活躍しています。

Mr.DOBASHI no テキサス映画通信

”Houston, we have a problem!(12)

Dobashi Shuichiro 土橋 秀一郎


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オスカーナイトは「The Sixth Sense」のようなsurpriseは起こらなかったですね。
それにしても、助演男優賞を勝ち取ったマイケル・ケインのスピーチは素晴らしかった。嫌みにならず謙虚に他の候補者の演技を賛えながら、トム・クルーズには「助演賞を獲ったら君のギャラが大幅ダウンになるところだったよ、助演は安いからね」と言って観客の爆笑を誘った。一方で特別功労賞のウォーレン・ベイティのスピーチはまるで舌が回らず、何が言いたいのかまるで分からなかった。これでは次の大統領選に出ても勝ち目はなさそうです。
また、前日に発表されるゴールデン・ラズベリー賞(ワースト映画)も、「ワイルド・ワイルド・ウエスト」が順当に受賞しました。

今回紹介する映画は7作品。SF、社会派ドラマ、カンフー、ボクシング、軍事スリラー、ラブ・ストーリー、アニメ、と何でもありだ。

1. 「Mission To Mars」 B

(主演:ゲイリー・シニーズ、ティム・ロビンス、ドン・チュードル)
これは意外にもブライアン・デ・パルマ監督の大真面目なSF。NASA初の火星探索任務で原因不明の事故が発生し、乗員全員が消失する。調査に向かうレスキュー隊のキャプテンがゲイリー・シニーズ、その右腕にティム・ロビンス。ストーリーの4分の3までは面白い。特撮もいけるぞ。この手のハードSF映画は久しぶりなので、ワクワクする。シニーズは渋く、ティム・ロビンスはキュート。だが、結末は同じSFでもScience Fantasyに大変身してしまう。デ・パルマよ、血迷ったか!何ともったいない。
ゲイリー・シニーズはこれまで「フォレスト・ガンプ」、「アポロ13」、「身代金」、「スネーク・アイズ」などの脇役で圧倒的な存在感を見せて来た。本作は彼の初主演作。だが、成功とは言い難い。次作はこれまたSFスリラーの「Imposter」で、この夏公開される。とりあえずこっちに期待するか。でもシニーズは脇へ回った時の方がいいんだよな。
(オフィシャルサイト: http://studio.go.com/m2m

1. 「Mission To Mars」 B

(主演:ゲイリー・シニーズ、ティム・ロビンス、ドン・チュードル)
これは意外にもブライアン・デ・パルマ監督の大真面目なSF。NASA初の火星探索任務で原因不明の事故が発生し、乗員全員が消失する。調査に向かうレスキュー隊のキャプテンがゲイリー・シニーズ、その右腕にティム・ロビンス。ストーリーの4分の3までは面白い。特撮もいけるぞ。この手のハードSF映画は久しぶりなので、ワクワクする。シニーズは渋く、ティム・ロビンスはキュート。だが、結末は同じSFでもScience Fantasyに大変身してしまう。デ・パルマよ、血迷ったか!何ともったいない。
ゲイリー・シニーズはこれまで「フォレスト・ガンプ」、「アポロ13」、「身代金」、「スネーク・アイズ」などの脇役で圧倒的な存在感を見せて来た。本作は彼の初主演作。だが、成功とは言い難い。次作はこれまたSFスリラーの「Imposter」で、この夏公開される。とりあえずこっちに期待するか。でもシニーズは脇へ回った時の方がいいんだよな。
(オフィシャルサイト: http://studio.go.com/m2m

2. 「Erin Brockovich」 A

(主演:ジュリア・ロバーツ、アルバート・フィニー)
これはいいです。誰にでも薦められる。3週連続で全米ボックスオフィス第1位に輝いた。ストーリーは実話。ジュリア・ロバーツ演じるErin Brockovichはシングルマザーで、お金も就職口もない。自分の交通事故の裁判で勝てなかった弱小弁護士(アルバート・フィニー)の事務所に押しかけて、むりやり就職。そこで環境汚染の犠牲者たちに出会い、大手化学会社を相手取って集団訴訟を起こす。フィニーを叱咤しながら、弱気の犠牲者たちを励まし、まとめ上げて行くジュリア・ロバーツは魅力全開といった感じ。もともと品がないのであまり好きではなかったのだが、この作品では何というか、演技と容貌のバランスが取れていて、大女優の貫禄さえ漂う。いわゆる「バケる」というやつですね。本作のギャラも何と20億円以上で、女優のトップに立った。それと忘れちゃいけないのがアルバート・フィニー。「プリティ・ウーマン」のヘクター・エリゾンド(コールガールのジュリア・ロバーツに優しいホテルのマネージャー)のような位置づけで、この映画に品格を与えた。
と言うわけで、「Erin Brockovich」はジュリア・ロバーツの最高傑作。一応社会派ドラマだけど、おかしくて、小気味よく、説得力がある。2000年第1四半期のトップはこれ。必見。
(オフィシャルサイト:http://www.erinbrockovich.com/

3. 「Romeo Must Die」 C

(主演:ジェット・リー、ディーロイ・リンド)
「リーサル・ウェポン4」で、メル・ギブソンとダニー・グローバーの最強コンビを文字通り圧倒した東洋のカンフー名人、リー・リンチェイことジェット・リーの最新作。「マトリックス」の主演を蹴っての本作出演だったが、惜しくも空振りに終わった。殺された弟の敵討ちに香港の刑務所を脱獄、アメリカに乗り込むまでは良かったが、その後は緊迫感が続かない。最大の難点は映画の性格付けが中途半端なこと。カンフー映画って、「ブルース・リー/チャック・ノリス」スタイルか、「ジャッキー・チェン/サム・ハン・キンポ」スタイルしかないでしょう?この中間は必ず失敗する。その上弱い相手とのカンフー・シーンはシラけるし、骨の砕ける様子をレントゲン写真みたいな特撮で入れるのも興醒め(ほら、昔「必殺仕置人」で山崎努が悪い奴の首の骨を折る時に挿入されてたやつ)。悪党の親玉は一応強いのだが、最後の戦いに持って行くまでのプロセスが弱い。欲求不満が残ってしまう。ジェット・リーにはもう一度、1からカンフー映画の王道を歩いてもらいたいですね。
あーあ、「リーサル・ウェポン4」をもう一度観るか。
(オフィシャルサイト:http://www.romeomustdie.net/

4. 「Price of Glory」 A-

(主演:ジミー・スミッツ、ジョン・シーダ)
この作品がもし(というより万が一と言うべきか)日本で公開されたら必ず打ち切られる前に見ておくこと。ジミー・スミッツは日本では全く無名だが、こちらでは「L.A. Law」と「NYPD Blue」の2本のTVドラマで大成功した。本作がスミッツの実質的な映画初主演。自分が果たせなかったボクサーとしての夢を、3人の息子に託すオルテガ家の父親に扮する。まあラテン系の星一徹と言ってしまえばそれまでだが、抜群の存在感があり、この作品でも充分魅力を発揮している。加えて良識のある長男、血の気の多い次男、物静かだが才能豊かな三男がまたいい(中でも三男が渋いぞ)。
しかし、現実はきびしい。世界への道は険しく、頂点には最強のチャンプが君臨している。3人のうち2人を失い、やがて一家は崩壊。オルテガ家の栄光と家族の絆の復活を賭けて、ジョン・シーダ(長男)が最強の敵に挑む。ストーリーに新味はないが、ボクシング映画でこれほど感動したのは「傷だらけの栄光」以来か。男たちよ、「脇を締めて、えぐり込むようにして」観るべし!
(オフィシャルサイト:http://www.priceofglory.com/

5. 「Rules of Engagement」 B-

(主演:トミー・リー・ジョーンズ、サミュエル・L・ジャクソン)
初登場で全米ボックスオフィス第1位に飛び込んだ軍事スリラー。
「Rules of Engagement」とはいわば軍隊の一般教書。本作では、「敵に対して攻撃前に降伏を呼びかけること」、「まず一般市民の安全を確保すること」の2項目に対する違反が言及される。
イエメン内乱のさなか、アメリカ大使とその家族の救出に向かう海兵隊大佐がサミュエル・L・ジャクソン。一般市民の抗議運動に乗じて発砲してくるテロリストによって3名の部下を失い、ジャクソンはやむなく市民に対して一斉射撃を命じた。女性子供を含む大量の死者を出したこの事件で、ジャクソンは殺人容疑で軍法会議にかけられる。
その弁護をするのが、ベトナムでジャクソンに命を救われた戦友トミー・リー・ジョーンズ。重いテーマを力量のある2大俳優を使ってまとめたのはウィリアム・フリードキン監督だが、基本的にジャクソンの行動を正当化するにはプロットが弱すぎる。また戦闘シーン、法廷シーンともにどうにも緊迫感がない。特に法廷シーンは普段テレビで「Law & Order」、「The Practice」などの優れたTVドラマを見ているだけに、脚本の稚拙さが余計目につく。トミー・リー・ジョーンズに誰でも思いつくような調査しかやらせないのはまずい。それにしても最近ちょっと生彩に欠けるな、トミー・リー・ジョーンズは。前作「Double Jeopardy」もこんな感じで、ちょっとがっかりした。
とは言うものの、次はクリント・イーストウッドと共演の「Space Cowboys」が控えている。サミュエル・L・ジャクソンも’71年の傑作アクション「Shaft」(邦題「シャフト旋風」)のリメーク「Shaft Returns」でタイトル・ロールを演じる。今度は頼むよ、2人とも。
(オフィシャルサイト:http://www.rulesmovie.com/

6. 「Return to Me」 A-

(主演:デヴィッド・ドゥカブニー、ミニー・ドライバー、キャロル・オコーナー)
これは心暖まる作品。タイトルの「Return to Me」を含めて、スタンダード曲に乗せて送る古き良きアメリカの「A boy meets a girl」スタイルの秀作。
幸福の絶頂期に事故で妻を失う夫が「X‐ファイル」のデヴィッド・ドゥカブニー。心臓移植手術を受けて元気になったものの、胸の傷痕を気にして外の世界に出られない娘が「グッドウィル・ハンティング」のミニー・ドライバー。2人は出会い、魅かれ合うが、そこには思いもかけない障害が(この障害はちょっとトリッキーで新味がある。日本公開時には配給会社が表に出して宣伝するかもしれないが、ここでは伏せておくことにする)。この作品、ドゥカブニーの好演が光る。ミニー・ドライバーを起用したのも上手い。この人顔がホームベースのようで美人とは程遠いが、「近所の優しい女の子」的魅力がある。脚本(監督・出演もしているボニー・ハント)はテンポ良くウィットに富み、暗くなりがちなストーリーを脇役の面々(特にドライバーの祖父役のキャロル・オコーナーがいい)の明るさが救っている。デート・ムービーには最適。ドゥカブニーのファンでなくても、「あなたが寝ている間に」や「恋人たちの予感」が好きな人にはお勧めですね。
(オフィシャルサイト:http://www.mgm.com/rtm

7. 「The Road to El Dorado」 B+

(声の出演:ケビン・クライン、ケネス・ブラナー、エドワード・ジェイムズ・オルモス)
今やアメリカ製アニメーションは、最もはずれが少ないジャンルになった。スペインの風来坊ミゲルとトゥリオが、偶然見つけた伝説の黄金都市エル・ドラドで大活躍するアドベンチャー・アニメーション。製作はスピルバーグのドリームワークス。無駄のない演出、達者な声優たち、CGを各所に使った眼を見張る映像と、現代アニメーション技術の最高峰を堪能できる。軽いタッチの作品だが、ディズニーでは時折鼻につく説教臭さがないのもいい。音楽はエルトン・ジョンとティム・ライスの「ライオン・キング」コンビ。ケビン・クラインとケネス・ブラナーのデュエットもなかなか聞かせる。豪華じゃないですか。
(オフィシャルサイト:http://www.roadtoeldorado.com/

《4月第2週全米興行成績トップ5》

1位 Rules of Engagement $15.3(million)
2位 Erin Brockovich $10.1(million)
3位 The Road to El Dorado $8.9(million)
4位 Return to Me $8.0(million)
5位 The Skulls $6.4(million)


今週末リリースされるのは超話題ホラー「American Psyco」と、久しぶりのポール・ニューマン主演作「Where The Money Is」など。そして、来月末にはいよいよトム・クルーズの「MI-2 (Mission Impossible 2)」が登場する。監督は「フェイス/オフ」のジョン・ウー。共演は何とアンソニー・ホプキンスだぜい!