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■第4回 「グラチャン2005」観戦記(その1)
中国戦、手に汗握る大接戦のゆくえは!?
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9月のアジア選手権での全日本男子の優勝。この10年ぶりの快挙については、前回のコラムの後半でお伝えしました。本当によく頑張ったぞ、全日本男子!
そして10月から第12回Vリーグのレギュラーラウンドが始まりました。バレーボールの季節は、来年の3月のファイナルラウンドまで、まだまだ続きます!
11月、日本で国際大会が開催されました。
そう、バレー・ファンが待ちに待っていたグラチャン2005です!正式名称は、「FIVBワールドグランドチャンピオンズカップ2005男女バレーボール大会」。
この大会は、4年に一度日本で開催され、各大陸選手権大会優勝チーム同士が競う男女世界一決定戦です。1993年に始まり、今大会が4度目で、参加国は男女ともに開催国日本を含めて各6カ国。アフリカ、ヨーロッパ、北中米、南米の各大陸での選手権大会を勝ち抜いてきた強豪ばかり。オリンピックの縮小版みたいなものです。試合の模様は、連日のように民放テレビで中継されていたので、ご覧になられた方も多かったのではないでしょうか?かなりの盛り上がりでしたよね!
世界のレベルを肌で感じられる見ごたえのある大会でした。結果は、全日本男子は4位、女子は5位。全日本男子には「成長」がはっきりと見え、ますます今後の「進化」を期待させてくれるものがありました。
男子大会の開催地は長野と東京。日本が戦った国は試合の順番からいうと、エジプト、アメリカ、中国、ブラジル、イタリアの5カ国です。日本はエジプトと中国に勝ち、アメリカ、ブラジル、イタリアに負けたので、2勝3敗(ちなみに昨年のアテネ・オリンピックでは、ブラジルは金メダル、イタリアは銀メダルを獲得し、アメリカは4位)。
本大会の詳しいデータや試合結果に興味のある方は、こちらをご覧ください。
http://www.jva.or.jp/world/2005/worldgrandchampionscup/
●あの悪夢を繰り返すな!
前置きが長くなりましたが、やはりこのコラムでは私が生で観て、ハートで感じたものを、思うままに書き綴りたいと思います。
今回は中国戦に焦点をあてます。それではどうぞ!
11月26日(土)於:東京体育館 日本 X 中国
ひさびさの東京体育館。私にとって、バレー生観戦デビューしたところだったせいか、一歩中に足を踏み入れて歓声を聞くだけで、どの体育館にいる時よりも気持ちが高揚する場所です。千駄ヶ谷駅の改札を出たらすぐそこに見えるという大変便利な立地ですし、通常のリーグ戦も行われますので、機会がありましたら皆様もぜひぜひ足を運んで試合をご覧いただけたらと思います。
テレビ局とのタイアップで、ジャニーズ系列のグループが応援団として参加するのも、日本のバレーボールの国際大会の特徴です。今回の応援団はKAT-TUN。会場を連日満員にしてくれたお客さんには、彼らのファンの女の子たちもかなりたくさんいたようです。この傾向をバレー・ファンの中にはよく思わない人もいるようですが、私としては動機が何であれ、体育館に来てくれて一緒に試合を観ながら「ニッポン、チャチャチャ」でチアー・スティックをたたいて、声を出して応援し、会場を盛り上げてくれる仲間は多ければ多いほどうれしい。
さてさて、この日の中国戦。中国といえば、9月のアジア選手権で優勝したわが全日本チームがストレートで下した相手です。北京オリンピックを見据えて、若返りを図ったばかりの中国チーム。見た目からいえば、生きのよい清潔感のある爽やかな青年たちの集団でした(誉めすぎ?)。今はプレイが荒削りなチームに見えましたが、個々の選手には大きなポテンシャルが感じられ、「3年後のオリンピックのころは相当手ごわくなってそうだな」と思いました。
実は、この試合が始まる前まで、日本は軽く中国を負かせるはず、と私はたかをくくっていました。9月のアジア選手権で日本が中国に簡単に勝利した記憶が新しかったからです。しかしそれは素人考えでした。試合後のインタビューで植田辰哉監督や越川優選手が「同じ国に勝つのは難しい」と語っていましたが、すさまじい試合内容を見たあとだけに、その言葉にはまさしく実感がこもっていました。そう、中国は見違えるほど粘りとパワーのプレイを見せました。しかし、それを上回る力を発揮した全日本が、フルセットの末に勝利。
この勝利には、私だけでなく、おそらく多くの男子バレー・ファンはなんともいえない感慨を覚えたはずです。
なぜか。
それは、中国とフルセットといえば思い出す、あの悪夢のような試合があったから…。
昨年5月のアテネ・オリンピック最終予選の大会でのことです。あの大会で、日本は中国にフルセットで負け、その後連日のようにフルセット負けが続きました。競り合うと勝てない、フルセットでは勝てないという悲しいジンクスの始まり。あの中国戦で負けたために、結果的に日本はアテネに行けなかった、と誰もが感じずにはいられなかった、そんないわくつきの中国戦。
しかし、今回のグラチャンでは中国にフルセットで見事に勝った日本の姿に、大きな違いを感じました。植田ジャパンは、上昇していく勢いを持っているチームなのです。
●日本を北京に導くポイント・ゲッターたち
この日、私はコートサイドの3階席真ん中あたりから、コートを見下ろすように観ました。そこから面白いように決まる日本のブロックや、冴え渡るサーブやスパイクを目にしてダイナミックなバレーを堪能。まさに快感、の一言。
この中国戦でのポイント・ゲッターともいえる5人についてちょっと書きたいと思います。
まずキャプテンの荻野正ニ選手。サーブもレシーブもスパイクも素晴らしく、とにかく頼れる兄貴は相変わらずの気合とパワーを見せてくれました!相手のブロックのすきまを抜けるスパイクの技術に、試合の解説をしていたあの辛口の中垣内祐一氏(日本が誇るスーパー・エース。現・堺ブレイザーズ監督)からも「ほれぼれする」などと絶賛の言葉が止まらない始末。彼の誠実かつ純粋なものを感じさせる人柄は、職人芸的なプレイ・スタイルにも現れていると思います。
そしてとにかく絶好調だった越川選手。世界最速ではないか?とも言われる彼のサーブは圧巻でした。サーブなのに100キロを超える速さ。ノータッチエース、あるいは相手をふっとばすサーブが連発。明るい屈託のない笑顔が印象的なかわいらしい青年ですが、度胸が据わっていて、集中が途切れることがない。恐るべき21歳。彼を中心に全日本の北京への道は続くことでしょう。
お次に注目はセンター陣。まずは山村宏太選手。205センチの体躯に、優しい面持ちです。中国戦では、クイックやブロックやスパイクをしっかりと決め、その姿には大きな自信があふれていました。決めるたびに、それが自分でも他の選手でも関係なく、とにかくコートの中を縦横無尽に元気に駆け回る、そんな姿がまた微笑ましかったです。そしてもう一人のセンター。いつも気合が誰よりも入っているこわもての斉藤信治選手です。ふわーっと打つフローターサーブが相手チームを翻弄。ブロックもビシバシと決めてくれて、ああこの人も昨年とは大違いだぞ!と感じました。
最後に、甲斐祐之選手(私の中では「海老蔵」)は、故障を治して久々の全日本への復帰。坊主頭も麗しく、爆発してくれました。彼の力強いバックアタック、安定したブロックはやはり健在。彼はもっともっと上に行ける人です!
フルセットの末、5セット・マッチで勝負が決まったこの日本と中国との試合は2時間ほどで終了。元気と高揚感、そして満足感を与えてくれる試合でした。
次回は、グラチャン2005!第二弾をお送りします。
大会を通しての全日本チームについての総括と、大会最終日に観戦した日本 対 イタリア戦を観ての感想等をお届けしたいと思います。お楽しみに!
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