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PLAY HARD 蘇れ!日本男子バレー 〜北京への道〜
執筆名:山岡 恵

■第9回  「2006ワールドリーグ」が開幕!!

■再生への幕開け。初戦で強豪にストレート勝ち!

全日本男子チームは生まれ変わった!
私がそう実感したのは2006年7月15日のこと。この日に行なわれた「2006ワールドリーグ」予選の初戦で、日本は当時世界ランキング3位のセルビア・モンテネグロを相手にストレート勝ちしたのです!当時日本の世界ランキングは12位。相手は昨年のワールドリーグ2位の強豪、セルビア・モンテネグロです。予想もしない試合展開に、バレー・ファンなら誰もがあっと驚くとともに、大いに喜んだのではないでしょうか。

「2006ワールドリーグ」は7月14日から8月20日まで試合が行なわれています。世界各国16チームが4組に分かれ、ホーム・アンド・アウェイ方式で4回戦総当り(自国で2戦、相手国で2戦)となります。日本では三重、広島、千葉の3ヶ所で各2試合、合計6試合が行なわれます。日本は予選Aグループに属し、同グループは冒頭で紹介したセルビア・モンテネグロをはじめ、アメリカ、ポーランドが属しています。大会は1ヶ月強という長丁場で、毎週末、自国と相手国を舞台に熱戦が繰り広げられます。
大会の詳細はこちらをどうぞ。
http://www.jva.or.jp/world/2006/worldleague/members/list.php
(このサイトには、競技日程、日本チームのメンバーたちのプロフィール、日本戦の試合レポート等が載っています。ぜひご覧ください。)

さて、セルビア・モンテネグロとの試合に話を戻しましょう。日本のファンが連勝を期待して迎えた翌日の第二戦。結果は下記の通りでした。

1セット:日本28−セルビア・モンテネグロ26
2セット:日本16−セルビア・モンテネグロ25
3セット:日本26−セルビア・モンテネグロ28
4セット:日本22−セルビア・モンテネグロ25

1、3セットは競り合いが続きましたが、日本はフルセット(2−2)に持ち込むことができず、1−3で惜敗を喫しました。財団法人日本バレーボール協会の公式サイトに、千葉進也選手の談話が紹介されています。
千葉選手「日本はとても良いバレーボールができた。今迄の合宿の成果が出ていた。強いチームに通用するところ・しないところがはっきり分かり良い経験となった。個人的にはとても充実していた内容だったと思う。勝てるゲームを落としてしまったのでそういうところが課題になると思う」(同サイトより引用)
今年の4月から3回に渡って行なわれた全日本男子チームの合宿。その過酷なトレーニングの様子についてはテレビや雑誌で見聞きしていました。それでも、その"成果"を実際の試合で目の当たりにすると、これからの日本チームの未来がひときわ輝いて見えてきました。

今大会では日本のチーム全員に、きわめて安定した守備力、一球一球へのこだわり、そして多彩なコンビネーション・プレイが見られたのが印象的でした。そして何よりも、日本チームの中に前向きで下を向かない強さを感じました。「これからの男子バレーはすごいことになりそうだ!」――そんな予感がします。

海外や地方で行なわれる試合については、私はもっぱらテレビ観戦となりますが、8月初旬に千葉県で行なわれるポーランドとの2試合は生で観戦しますので、次回のコラムではその模様を皆様にご報告したいと思います。

■北京オリンピックに向けて

これから北京オリンピックの年までは、国際大会が目白押しです。
今秋には、「2006世界バレー」が日本で開催されます。詳しくはこちらをご覧ください。
http://www.jva.or.jp/world/2006/worldchampionship/info/

2007年になると、再び日本を舞台として、「ワールドカップ」が開催されます。そして2008年には「オリンピック最終予選」と本番の「北京オリンピック」へ、という流れです。各大会については、今後のコラムの中で詳しくご紹介していく予定です。どうぞお楽しみに!

●バレーボールの豆知識(4)

時間差攻撃
バレーに詳しい人ではなくても聞いたことのある言葉ではないでしょうか?この攻撃スタイルは、現在世界中で使われていますが、もともとは日本選手が編み出したものなのです。それまでの常識を覆すような、鮮やかな時間差攻撃によって、日本男子チームは1972年のミュンヘンオリンピックで金メダルを獲得しました。
時間差攻撃では、おとりのアタッカーAがジャンプしてスパイクを打つふりをし、そのおとりにつられた相手チームのプレーヤーがブロックするためにジャンプしたところで、別のアタッカーBに素早くトスを上げます。相手の防御が手薄になった状態でアタッカーBはスパイクを打てるので、得点につながる確率が高まります。まさにコンマ数秒の「時間差」が成否を分けるのです。
今回のセルビア戦で見せた千葉選手の時間差攻撃を、セルビアチームはまったく読めていませんでした。相手チームを翻弄する高度な技術は、見ていて爽快です。なお、時間差攻撃には、一人のアタッカーがおとりと実際のアタッカー、つまりAとBの二役をこなす「一人時間差攻撃」というバリエーションもあります。