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PLAY HARD 蘇れ!日本男子バレー 〜北京への道〜
執筆名:山岡 恵

■第13回  「世界バレー」観戦記(その3)


■世界レベルの戦い

▲ファイナルラウンドは国際色豊か!
2006年12月。「世界バレー」ファイナルラウンドの舞台は、東京・国立代々木競技場第一体育館。ファイナルラウンドは12月2日と3日の2日間に渡り行なわれたが、2日目のチケットは全席ソールドアウトだった。
私は連日代々木に通ったが、体育館内に入ると応援の国旗を掲げる各国のサポーターの姿がそこここに見えた。海外の応援団で最も目立ったのは、ポーランドとブラジルの2カ国だった。
ポーランドは第1次ラウンド予選時から総勢100人くらいの応援団が来日していた。会場ではあちこちに一塊となって陣取るポーランド人のおじさんサポーターをたくさん見かけた。
大会前のポーランドは世界ランキング8位。2006年夏に開催されたワールドリーグでは7位だった(日本は13位)が、その頃から上昇気流に乗っている感があった。その力がこの世界バレーで爆発。なんとポーランドは全勝でファイナルラウンドに進出し、王者ブラジルと戦う。
どの試合でもブラジル人サポーターはサンバのリズムで応援し、派手に元気に盛り上がっていた。試合中もみんなで歌って踊り、その様子を見ているだけで楽しかった。世界バレーという国際的な大会らしく、様々な国々の人々が一緒に盛り上がる。その空気がなんとも心地よかった。

▲強豪同士のぶつかり合いは見ごたえ十分!
ファイナルラウンドでは、日本戦だけでなく他の強豪国の試合も観戦した。というか、見ないなんてもったいない!という気持ちだった。
ブラジルとセルビア・モンテネグロ、ポーランドとブルガリア、セルビア・モンテネグロとブルガリア…強豪同士の試合はどれもスピード感にあふれ、大変見ごたえがあった。
世界にその名をとどろかせるエースたち−ブラジルのジバが、セルビア・モンテネグロのミリュコビッチが、フランスのアンティガが、目前でスーパープレイを見せてくれる。これこそ世界バレーの醍醐味!とわくわくしながら観戦した。
大会のベストエイト(上位8位)に入ってきた国同士の試合を見てつくづく感じたのは、見ていて疲れない、飽きないということ。ゲーム全体が面白くて、試合運びが速いのだ。
その中でも圧倒的な強さを見せたのはブラジルだった。前大会(2002年)で優勝したブラジルは、2003年のワールドカップ、2004年のアテネオリンピックと、バレーボールの世界3大大会で連続優勝している。
そして、今大会のファイナルラウンドでブラジルは成長著しいポーランドを下し、またも王者の座を守った。2位のポーランドに続く3位はブルガリア、4位はセルビア・モンテネグロという結果だった。

■世界の強豪に立ち向かった全日本

▲フランス、ロシア相手に大健闘!
ファイナルラウンド1日目の5位・6位決定戦。日本はフランス(世界ランキング6位)と対戦した。フランスはその粘り強いプレイスタイルで知られ、今大会の予選では強豪ブラジル、イタリアを破っていた。
フランスのゆるゆるとしたサーブや独特のテンポに日本はリズムを崩され、流れに乗り切れずに試合が終わる。日本に勝機があると思っていた試合だけに、残念な結果だった。
2日目の7位・8位決定戦で、日本は第2次ラウンドでも対戦したロシア(世界ランキング3位)と再度戦う。ロシアは今大会で優勝候補と目されていたが、意外にも4強落ち。とはいえ、平均身長が2メートルを越えるその圧倒的な高さからのブロックはまさに立ちふさがる壁、繰り出されるサーブは強力だった。
第1セットはロシアが先取。しかし、全日本チームは奮闘する。まず、主将の荻野正二選手がブロックでロシアを何度も止めて会場を沸かした。かたや、エース山本隆弘選手が難しい場面でこれぞスーパーエースといいたくなるようなスパイクを相手コートに打ち込んだ。
第2セットはいい流れの中、日本がロシアから1セットを奪取!このまま行けるのでは?と私は懸命に応援を続けたが、第3、4セットは日本のサーブレシーブが乱れ、3−1でロシアが勝利。フルセットに持ち込めるかも、と期待していただけに口惜しかった。

▲よく戦った全日本男子
本大会で24年ぶりにベストエイト入りという快挙を遂げた全日本男子チームだったが、8位という成績で大会を終えた。
ロシア戦の終了後、最後までひたむきに食い下がった全日本チームにたいして、会場からは大きな温かい拍手が降りそそぐ。主将の荻野選手の先導で全日本の選手たちは観客に手を振りながらコートを一周していった。
私は幸運にもコートを出る間際の選手たちを至近距離で見ることができた。一人一人の様子を見守りつつ、「頑張ってくれてありがとう!」という気持ちで心の中はいっぱいだった。

▲北京に向けてさらなる飛躍を望む
また全日本チームの勇姿を目にすることができるのは、2007年夏のワールドリーグ、11月のワールドカップ2007だ。
次回Vリーグでの活躍いかんで全日本メンバーの顔ぶれが変わる可能性もある。誰がメンバーになるとしても、私はこれからも全日本男子のサポーターとして心からの声援を送り、熱い応援を続けていきたい。
次回のコラムでは、1月に開幕するVリーグに今年度から新たに加わったチームの紹介や、注目選手の顔ぶれ、心に残った試合観戦の模様などをお届けしたい。


●バレーボールの豆知識(8)

ダブルコンタクト(ドリブル)

基本的に、プレイヤーは連続して2回ボールを打つことはできない。連続してボールに触れると、「ダブルコンタクト」として反則となる。
ただし、「1回目のプレイ」や「同一動作中の偶然」の場合には、同じプレイヤーが連続してボールに触れてもかまわない。
たとえば、相手チームからサーブされたボールを初めて(1回目で)レシーブする時や、こちらがアタックしたボールを相手にブロックされて返ってきたボールに触れた時は「1回目のプレイ」とみなされる。この場合、連続してボールに触れても反則とは取られない。
「同一動作中の偶然」というのは、レシーブの際に手に当たったボールが胸に当たったりした場合で、これもダブルコンタクトにはならない。