花と果実のある暮らし in Chiang Mai

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第1回:プロローグ ~チェンマイ・ライフ スタート~
2013年04月17日

【written by 馬場容子(ばば・ようこ)】東京生まれ。米国大学でコミュニケーション学専攻。タイ、チェンマイに移住し、現在は郊外にある鉄工房でものづくりをするタイ人パートナーと犬と暮らす。日本映像翻訳アカデミー代々木八幡・渋谷校時代の修了生。
【最近の私】タイ・ハーブ育成中。育ったバジルでパッガパオムー(豚肉とバジル炒め)&ミントで自家製MOJITOをエンジョイ中。いつかご紹介できる日を目指して。
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■きっかけは、いろいろ。

黄色花.jpgタイに移り住んで今年でちょうど7年目。都会生まれの私にとって、チェンマイ郊外の村での生活は、別世界に入り込んだかのようでした。違う時間の流れ方、違う価値観の人々、違う環境、違う言葉。 様々なことに遭遇し、おどろいたり、戸惑ったりすることもあるけれど、ここにあるおおらかに伸びる木々、まぶしい光、カラフルな花、たわわに実る果実、通り抜ける風、そして素朴な人々に出会い、私はこの地に居つくことになるのです。

2001年秋。私はHIV感染孤児施設の短期ボランティアとして、初めてチェンマイを訪れました。 その頃私は、大恋愛の末期。恋に迷い、仕事に迷い、人生に迷い、どうにか一人になる時間と場所がほしかったのです。また、ちょうどその時期、"こどもの居場所とはなんだろう?新しい社会への寄与のあり方とはなんだろう?"というような疑問をぼんやりと描いていたことも後押しし、南アジアにあるチェンマイという、私にとっての未開の地に足を踏み入れたのです。その時はまだこの地に居つくことになるとは思ってもいませんでした。

帰国後、再び東京で仕事をし、結婚。夫の仕事の事情でバンコクに移住することに。そして2007年の離婚を機に、私は愛犬と共にチェンマイの地に向かいます。東京でもなく、バンコクでもなく、チェンマイへ―。

ツボ.jpgチェンマイでは、縁あって、再びHIV感染孤児施設の仕事に戻りましたこの施設ではHIVに感染したこどもたち30人が暮らしており、寄付だけに頼るのではなく、自立した施設にするために施設内でものづくりをし、販売し、収益を得て、施設に還元しています。ここで、ものづくりに関わったことは私のチェンマイ・ライフに大きな影響を与えます。縫製や織りをしてくれるおばさんたちとのやり取り、市場での交渉、山岳民族の村との関わりなど、タイ語も分からぬままとにかく忙しく時が過ぎていきました。そんなある時、現在のタイ人パートナーであるナリンと出会い、そしてその後二人で小さなアトリエをはじめることになるのです。これをきっかけに、本格的な私のチェンマイ・ライフがスタートするのです。