発見!今週のキラリ☆

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2008年9月 アーカイブ

Vol.40 「信じるPOWER」 by 丸山雄一郎


9月のテーマ:○○フェチ

この間、ある出版関係者の集まりがあって出かけてきました。
参加者は編集者、作家という面々が中心で、
自由に知り合いを連れてきてもいいというカジュアルな集まりです。
ある参加者が連れてきたのが、一部の人たちの間では有名な
元不良のカリスマと呼ばれる人でした。
彼が10代の時に築いた(!?)伝説的なケンカの数々は
まるで「マンガの世界か?」というくらいすごい!
まさに小栗旬くんの主演で話題となった映画『クローズZERO』のリアル版です。
ちなみに『クローズZEROⅡ』が今秋公開ですので、小栗ファンはぜひ劇場に(笑)
話を戻しますが、元不良のカリスマはもちろん今は立派に更正されていて(笑)
いろんな分野でその才能を発揮されています。
僕もその人を紹介した雑誌の記事などでお名前は知っていたので、
連れてきた人間に紹介してもらいました。

彼と話をして印象に残った話が、「信じる」という言葉の持つ意味です。
彼の元には、彼に相談に乗って欲しいという人間が大勢訪れるそうです。
そしてその誰もが根本的に彼に問うのは、「どうすれば幸せになれるのか?」ということです。
そういった時に彼はきまってこう答えるそうです。
「信じられるものを持て」

彼曰く、「信じることから生まれるパワーは自分と周りの人を幸せにする力を持っている。
他のことから生まれるパワーよりその力はずっと大きい。
例えば"怒り"から生まれるパワーは概して自分と周りを不幸にする。裏切られて、傷つく気持ちより、信じたことで得られる幸せのほうがずっと大きいんだ。
一生、それだけで生きていけるほどの幸せなんだよ。
自分が信じられるモノ、人がある人間は必ず幸せになれる。
そして自分自身が信じられるなら、それが一番幸せだ」

宗教人類学者の植島啓司さんが書いた『賭ける魂』という本があります。
今年の5月に新書として出版されたこの本はベストセラーになりました。
作者の植島さんという人は学生時代に凄腕のギャンブラーとして話題になった人で、
この本の中でギャンブルの心得的なものを説いています。
中の一説にこんな言葉があります。
「何かを信じても勝てるとは限らないが、何かを信じないで賭ける人間はほぼ100%負けてしまうのである。ギャンブルでは、とにかく何かを信じて突き進むと、自分でも予想外のことがいくらでも起こりうるのだ」

「ギャンブルでの話じゃないか!」と怒らないでください。
つまり植島さんが話しているのは、何かを信じることで生まれるパワーがある
ということなのです。

信じることからパワーが生まれます。
信じるパワーが未来を作ります。
そして信じるパワーが私たちに幸せをくれるのです。
ちょっと宗教っぽいですが(笑)
でも、信じる何かを
信じられる誰かを
そして自分自身を信じられるような何かを
今日から見つけていきましょう

今月のテーマがフェチなので、とりあえず今月の僕は信じる「POWERフェチ」でいきます!

Vol.41 「いかに○○になりきるか」 by 藤田奈緒


9月のテーマ:○○フェチ

学生時代はよく友人と集まってはくだらない話に花を咲かせたもので、例えば"好みの異性のタイプ"なんていうのは格好のテーマでした。(きっとこれを読んでいる皆さんもそうですよね?)ある友人が「眼鏡をかけた色白ソフトマッチョがいい」と言えば、別の友人は「筋肉質な腕に浮き上がる血管がたまらない」と言う。そして横にいた私は、友人たちの口から出る具体的で細かい描写に、みんなすごいな~と心の中で感心しながら話に参加していたものです。

今もその頃と変わらず、"○○フェチ"というほど特定の人や物に対する強いこだわりはないタイプですが、そんな私が海外へ旅をするたびに密かにこだわって試していることがあります。それは「いかに旅人扱いされずに現地に溶け込むか」ということ。見た目からしてバレバレでしょ?と言われるかもしれませんが、そんなの関係ありません。"フェチ"は言うまでもありませんが、こういう類のこだわりは所詮、自己満足なのですから。

旅の目的というのは人によって違うと思いますが、私の場合は「その土地の生活を感じる」というのが第一テーマです。そのためにはやはり現地の人と交流するのが一番。ここ数年は香港にはまっているので、外見的にはまずクリア。一時期は言葉も少し習っていたので、行くたびに現地の人々を相手に新しいフレーズを試すのが楽しみになっています。

街中でティッシュを配られたら「イリマセン」とか。マーケットで「コレ欲しいんですけど、マケテクダサイヨ」とか。ちょっとした会話でも通じるとかなり嬉しい!特に向こうから広東語でまくし立ててきたりなんかすると、「私、うまく溶け込んじゃってる!?」と一気にテンションが上がります。
広東語はかなり発音が難しい言語なのですが、現地の友人たちに唯一褒められたのが「トイレはどこですか?」。調子に乗って使いまくったのはよいけれど、あまりに発音が完ぺきだったのか「あそこの角を左に曲がって、2つめの道を進むと左手に...」など細かい説明をされてしまい、にんまりうなずいて分かったフリをするしかないことも(笑)。

つい先日も連休を利用して香港に行ってきたのですが、1人で洋服を見ていたところ、しきりに広東語で話しかけてくるお店の女の子が。笑顔で交わしつつ店内を回っていたのですが、待ち合わせていた香港人の友人と英語で話す私を見て、彼女は目を丸くして言いました。「香港人だと思ってた!広東語話せるの?」。「少々(シウシウ)」と一言答えると「発音がうまい!」とベタ褒め。言葉を発さずとも現地人の空気を醸し出す域にまで達したか...と、私の旅フェチ心が満たされたのは言うまでもありません。
次はどんなシチュエーションで試そうか、今から次の旅が楽しみです。