発見!今週のキラリ☆

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2008年8月 アーカイブ

vol.38 「ギラリ☆プロ魂」 by 浅野一郎


8月のテーマ:太陽

"猛暑"という言葉が生ぬるく感じられる今日この頃。外出する際は3枚のタオルハンカチを常備している浅野です。

先日、感動して涙が出そうになったメールをもらいました。お盆休み期間中に発生する可能性のある仕事について、修了生にスケジュールを聞いた際の返信です。"この夏はプロジェクトに捧げる所存です。何でもやります!"という内容でした。ちなみに、このメールをくれたのは、比較的、修了して間もない方です。

皆さん、このメールをどう思いますか? 文面はとてもカジュアルですが、私はここに凄まじいまでの覚悟と決意を感じます。皆さんは、ここまでの決意があると胸を張って言えますか? もちろん、考え方は人によって様々でしょうから、この姿勢を強要するわけではありません。

ただ、一つ強く心に留めていただきたいのは、「プロを目指す、プロになる」という強い信念を持って、頑張っている修了生がいる、旅行や遊びの計画をつぶして、今夏は仕事に打ち込む覚悟をしている修了生がいるということです。
映像翻訳のオファーはもらったけど、友達と遊びたいから、あるいは映画・ドラマの字幕の仕事ではないから断ろうかなという意識が働いたら、思い出してください。犠牲を厭わず仕事を獲得しようとしている人がいることを。

太陽は、沈んでも次の日には必ずまた昇りますが、仕事はそうではありません。逃してしまったら、次はいつくるか分かりません。どうか一つ一つのチャンスを大切にしてください。

Vol.39 「またいずれどこかで太陽でない光が映像翻訳者を照らし...」 by 石井清猛


8月のテーマ:太陽

LA支社へ向かう成田エクスプレスの車内。窓越しに外界の光を浴びながら、ふと
こんな話を思い出します。

"洞窟の入り口で外界に背を向けたまま囚われの身となっていた人々。
彼らにとっては洞窟の奥の薄暗い壁に映る影の動きが世界のすべてだったという"

太陽に照らされた外界に目を向けることを許されず壁を見つめ続ける人々と、その
壁に映し出される影絵。両者の関係は、世界の"写し"にばかり気を取られて物事
の本質に触れることのない、ある種普遍的な人間のあり方を思わせます。
また一方で、この喩えは映画館でスクリーンを見つめる観客の姿をほうふつとさせ
るものです。つまり、人間を映像に向かわせる欲望そのものを示唆していると受け
取ることもできるのです。

昼といわず夜といわず発光するLCDスクリーンに向かい映像を見続けながら、た
まに私はこの喩え話を思い出し、ある同じ疑問を繰り返します。

「目の前のこの映像は果たして、世界の単なるコピーなのか?」

答えにたどり着く知力も体力もない私にできるのは、ただ同じ疑問を繰り返すだけ
なのですが、ひとつだけ、知っていることがあります。それはこの目の前の映像
は決して"影"ではなく、私を照らす"光"であるということ。
LCDや有機ELの原理は知らなくても、分かることですね。

そう、今日もどこかできっと、太陽ではない光が私たちの仲間を照らしているはずです。