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トライアルに合格するための「思考法」を学ぼう!
第1回 英和辞書に“答え”を求めるな
プロになれる人となれない人とでは、英文を見た時からその見え方が違っています。
映像翻訳者に必要な「英文解釈力」とは、文法の理解や構文の把握といった英語の基本的なことだけではありません。最も大切なのは「プロの思考法」を身につけることなのです。

例えば、辞書の使い方。
プロになれない人の原稿には、辞書に載っている訳語をそのまま使い、なんとなく体裁を整えたというものが多く見受けられます。こうした誤りを防ぐために、具体的なプロの思考プロセスを覗いてみましょう。

<英和辞書に“答え”を求めるな>

2010年、当時アメリカ国務長官を務めていたヒラリー・クリントンがナショナルジオグラフィックチャンネルの取材に応じ、外交活動における相手国の情報に関する重要性について語りました。2文目のfactoidとはどういう意味でしょうか?

There is such an enormous amount of information that it is filtered. But there are little factoids that can make a big difference because you can find a way to relate to somebody.

○プロになれない人の訳文には根拠がない
「辞書には『疑わしい事実』と出ている。それが大きな違いを生むって書いてあるから『大きな誤解につながるような疑わしい事実はほとんどない』ということかな。なんか雰囲気的にそんな感じ」このように辞書から適当に言葉を引っ張ってきて、根拠のない訳文を作り上げる人はプロになれません。

○プロは全体の流れと詳細部分の両方を見て訳語を決める
まずfactoidは数えられる名詞ですからlittle factoidsのlittleは「ほとんど?ない」ではなく「小さな」という意味。大きな違いを生む小さなfactoidとはどういうことか? これを考えるには前後に書かれている内容がヒントになります。

<全訳>
「相手国に関する情報は大量に集まってくるため、取捨選択が行われる。しかし(時には)大きな違いを生む小さなfactoidがある。なぜなら人とつながる方法が見つかるから」


この流れの中でfactoidとはどういう意味なのか考えていくわけです。ちなみにfactoidを英英辞典で引くとa brief or trivial item of news or informationと出てきます。つまりここで受け取りたいfactoidのイメージは「一見どうでもよいと思われるような情報」ということです。

<上記を踏まえた訳例>
情報量は膨大なので、取捨選択が行われたうえで私の元に届きます。しかし、時には取るに足らないと思われるような情報が実は重要で、そこから交流のきっかけが生まれることもあります。


(Text by English Clock 主任講師 山根克之)

≪トライアルに合格するための「思考法」を学ぼう≫
第2回 つねに疑問を持とう
第3回 シーンごとのテーマを見つけよう
第4回 情報の取捨選択を適切に行う


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