日本映像翻訳アカデミー

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【バリアフリー講座】修了生 林啓子さん インタビュー
映像翻訳のスキルを活かし“映像をバリアフリー化するプロ”としてデビュー
【英日映像翻訳コース・バリアフリー講座】修了生 林啓子さん

2011年4月期 英日映像翻訳 基礎コース・? 修了
2011年10月期 英日映像翻訳 基礎コース・? 修了
2012年4月期 英日映像翻訳 実践コース 修了
2012年12月期 バリアフリー視聴用 音声ガイド&字幕ライター養成講座 修了
2013年4月 音声ガイドディスクライバーとして音楽情報番組を手がける
※2013年4月期より、講座名を改編しました。

◆コース修了後、約1カ月でプロデビュー 
コース修了直後に初仕事として音楽バラエティ番組の音声ガイド原稿作成を手がけ、スタジオ収録にも立ち会う機会に恵まれました。実は受講前に興味を持ったのは聴覚障害者用字幕だったのですが、このコースで短期間に字幕と音声ガイド作成という2つのスキルを学び、仕事の幅が広がったと実感しています。予想外に早いデビューに戸惑ったものの、講義中にとったノートと面談での総評をすべて見直した上で、初仕事に臨みました。質を重視しながらも量にも対応できる実践的な講義を受けていたお蔭で、素材尺が40分以上にわたる実際の仕事にも気負いなく取り組むことができました。収録スタジオでナレーターさんが実際に原稿を読む様子を目の当たりにし、アクセントやイントネーションの大切さや、読み手に優しい原稿の書き方などを改めて知ったことも勉強になりましたね。

◆受講のきっかけは「誰かの役に立つ仕事をしたい」という想い
私は以前、航空管制システムなどの開発に16年携わっていました。子どもとの時間を大切にしたいと主婦業に専念しながら映像翻訳を学んでいた時も、「また誰かの役に立つ仕事をしたい」という想いが常にあったんですね。ですから、2012年9月に英日映像翻訳の講座を修了後、すぐにバリアフリー講座の受講を決めたのも自然な流れでした。バリアフリー事業部の浅野さんから、プロとして関わる人材の育成が急務となっており、すでに多くの映像翻訳者がバリアフリー化のプロとしても活躍しているという現状を伺い、「この仕事なら確実に人の役に立てる。トライアルに挑戦する間に新たなスキルを身につければ、映像翻訳を極める上でもプラスになる」と思ったのです。

◆映像のバリアフリー化は“分りやすさ”が最大のポイント
音声ガイドや聴覚障害者用字幕を実際に学び、改めて感じたのは、日本語の難しさでした。例えば、音声ガイドでは難しい熟語などは避け、言葉だけで映像をイメージさせられる分りやすい表現がベストです。主に英語で書かれた台本を訳す映像翻訳に比べ、セリフの合間に画面の情景を自分の言葉で解説する作業は想像以上に難しく、物の名前ひとつにしても一般的に何と呼ばれているのか、この言葉から連想する画が映像と合っているのかなどを、じっくり考えていきます。

特に難しいのは、視聴者にこちらの主観を植え付けないようにすることです。例えば「がっかりしている」という表現よりも「肩を落とす」などの見たままの表現にしたほうがベターです。これが意外と難しい作業なのだと受講して初めて分りました。人物にほとんど動きがない場面では、画面上の男性の肩の動きに定規をあてて角度をはかり、動きを確認したことも(笑)。とにかく、映像のすみからすみまでより注意深く見るようになりましたね。尺に合わせて言葉を作るという意味では映像翻訳のスキルも活かせています。

◆「日本語の書き起こしなら簡単!?」それほど甘くはない字幕のスキル
一方、聴覚障害者用字幕は、「日本語の書き起こしなら簡単」と思われがちですが、実はそう単純なものではありません。例えば古い時代劇などは音声がクリアでない上に早口、さらに専門用語が多用されており、正しく文字化するのは至難の技でした。でもドラマや映画の脚本などの練られた綺麗な日本語を書き起こす作業はいい表現を自然に吸収できるので、翻訳者としても勉強になります。最近は、日本語表現にかなり敏感になり、家でテレビを観ていても「今の言葉おかしいよね」と娘とつっこみを入れるようになってしまいました(笑)。

◆“伝えたい”という熱意から「拾いすぎ」に?!
聴覚障害者用字幕は、セリフ以外にも音楽や効果音などの音情報や話者名などを細かく拾って字幕にする必要があり、その作業は映像翻訳の吹き替え台本作りに似ているかもしれません。私は「作品の要素を逃さずに伝えよう」と思うあまり 、講師から「様々な要素を詰め込みすぎ」と指摘されることが多く、そのさじ加減に苦労しました。でも講師からは「バリアフリー化にはこうした細かい気づきが大切。はじめから気づかないよりもずっといい」と声をかけて頂き励みになりました。“映像をバリアフリー化する”という新たなスキルを活かして、今後は映像翻訳者としても活躍できるよう、頑張っていきたいと思います。

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