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vol.22 『素晴らしき哉、人生!』 by 浅野一郎


12月のテーマ:クリスマス

クリスマス映画シーズンですね。毎年、この時期になると必ずクリスマスをテーマとした映画が放映されますが、皆さんにとっての「これぞクリスマス映画!」とは何でしょうか? 私の第1位は... 『素晴らしき哉、人生!』です。
この映画を観ると"生きてるって素晴らしい!"と、夢と希望に心が満たされるほど感動してしまいます。映画のタイトルどおり、自分がこの世に生きていることの素晴らしさを教えてくれる映画です。

主人公は、いつも貧乏くじばかり引いてしまい、自分の夢をあきらめてきたジョージ。
ある日、最大の苦難が彼を襲い、他人に振り回される人生に絶望したジョージは、ついに自殺を決意する。
そのとき、ジョージの前に≪見習い天使のクラレンス≫と名乗る男が現れ、"自分など生まれてこなければよかった..."と漏らすジョージに「もしもジョージがこの世にいなかったら」という架空の世界を見せる。そこではジョージは存在せず、彼と共に笑い、彼に救われるはずだった人たちが、まったく別の荒んだ人生を送っていた。
自分の存在に自信を持ち、生きる希望を取り戻したジョージは、生きていることの素晴らしさ、愛する家族や友人がいることこそ幸せなのだということを痛感する。
そして、雪が深々とふるクリスマス・イブの夜、再び元の世界に戻ったジョージを待っていたものは...

私も、自分の存在意義って何だろう?と、たまに考えることがあります。"自分が何かの役に立っているのか? 自分はどんな理由で、この世に生を受けたのだろう...?"と不安でたまらなくなることがあります。そんなとき、この映画を観ると、"生きているということは、それだけで素晴らしいんだ"と安心します。。。
映画のラストで、生きることに自信を取り戻した主人公が、"メリー・クリスマス!"と叫びながら街を走り回るシーンがあります。私も、そんなふうに自分の人生を愛することができるようになりたいと常々思っています。
この映画を観たことのない方、是非この季節に一度ご覧になってみてください。最高のクリスマス・プレゼントになると思いますよ。

※ちなみに「これぞクリスマス映画!」第2位は... 『ダイ・ハード』です!

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『素晴らしき哉、人生!』
出演:ジェームズ・スチュワート、ドナ・リード他
監督:フランク・キャプラ
脚本:フランク・キャプラ他
製作年:1954年
製作国:アメリカ
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