発見!今週のキラリ☆

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Vol.17 「私が仏像のとりこになったワケ」 by 潮地 愛子


10月のテーマ:何かを始めたきっかけ

奈良と京都が私を呼んでいる。
ある夏、そう感じた私は奈良・京都への旅に出た。もともと神社仏閣が好きな私。奈良・京都でも足は自然と寺へと向かった。そしてこの旅が、私が本当の意味で仏像に魅せられるきっかけとなった。

奈良・京都の夏は、寺めぐりにおいてはシーズンオフだ。拝観客もまばらで、どでかい本堂で仏像を独り占めできることも少なくない。
そうして数百年前につくられた仏像と対峙したとき、私と仏像の間に、数百年におよぶ凝縮された時間のようなものを感じるのだ。

例えば嵯峨野の清凉寺の釈迦如来像には、江戸時代の信者が投げたお賽銭でできた傷が体中についている。どんな願いを込めて、人々はお賽銭を投げたんだろう?そんなことを思うとワクワクしてくる。寺の拝観時間は、だいたい夕方の4時くらいで終わってしまう。だから、早起きをして、回れるだけ回る。最後の寺の拝観後、店でラーメンができるのを待つ間、煮たまごをつまみに飲むビールは格別だった。


以来、仏像をたずねる旅を続け、"凝縮された時間"を体感するのが私の楽しみとなった。

と、ここまで書いてふと考えてみれば、仏像をたずねる旅はここしばらく実現していない。ということで、今回のキラリ☆をきっかけに、しばらくぶりに仏像をたずねる旅に出てみようかと思う。