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vol.137 「雨やどり」 by 藤田彩乃


6月のテーマ:雨

雨といえば思い出す曲がある。さだまさしの「雨やどり」だ。雨やどりをしている時に出会った男性に恋をしてしまった女性が、後に彼と再会しプロポーズに至るまでのストーリーを描いた曲だ。コメディタッチの歌詞が面白くしっかりオチもあって聞いてると心温まる。そもそも「雨やどり」という日本語も美しい響きで、不思議な魅力を持った言葉のように思う。

私は、世代は全く違うのだが、さだまさしが好きだ。新年は、NHKの「年の初めはさだまさし」で迎えると決めている。番組特有の手作り感あふれるまったりした雰囲気が好きで、毎年楽しみにしている。特にさださんの淡々としたトークが気に入っており、歌を歌わないで、ずっとしゃべっててほしいくらいだ(実際よくしゃべるのだが)。

さださんの奏でる曲は、あたたかい家族愛や小さな幸せを描いた歌詞が多い。ふざけた内容に見えても、実は深みがあって、どの曲にも素朴な魅力がある。「案山子」は、私の父がカラオケでよく歌うからか、聞いてると涙が出そうになる。

「関白宣言」と「関白失脚」に代表されるように、続編を作るのはさだまさしの定番だが、この歌にも同じメロディーで歌詞が違う「もうひとつの雨やどり」というバージョンもある。
本家「雨やどり」の歌詞とは少しトーンが違い、引っ込み思案で内気な女性の素直な気持ちが描かれていて、切なくてかわいい。

私自身は、いずれの歌詞に描かれているような愛らしい女性でもないし、正直共感する部分は少ないのだが、なんだかとても気に入っている。出逢いとは、無数の偶然が重なって生まれる奇跡だと実感する。その時その時の決断が今の自分につながっていて、今私の周りにいる人とをつないでいる。普段は忘れがちだけど、すべての出逢いに感謝して、そして大切にしていきたい。